2009年7月4日土曜日

師とは:「みんな自分を未熟と思っているから!書の線が細い!」


武道家、拳法家とよく言う。「家」とは、一子相伝の武道の世界において「師」が父であり母である。家系的な構図から伝承されてきたことにある。

 昨日、大阪で社会福祉法人わらしべ会の創始者で柔道家(武道家)である村井正直先生に高名な柔道家の先生の書がなぜ線が細いか?と中島豸木教授がたずねた。先生は、即座に


 「みんな自分を未熟と思っているから!みんな死ぬときまで未熟だ!未熟だ!と言っていた。だから、自ずと線が細くなる」とお答えになった。


 私は、先生に、「私は、柔道家では、ないが今度、一緒に稽古お願いします。」とお願いしたら「やりましょう!やりましょう!」と言われた。「まだまた、学んで足らずの」精神が迸っていた。ちなみに村井先生のお父上は、嘉納治五郎先生の師事をうけ高名な柔道家でヨーロッパに柔道を広めた先生方(道上伯など)の師にあたるとの話も聞いた。 師の訓えは、垣根を越え継承されていくものだと痛切に感じた。

 村井先生は、こんなことも言われた。大橋先生も、中島先生も「変(片)な人だ!変な人は、現在は、受け入れられないものである」そして、「今すぐに受け入れられるものは、表面だけが受け入れやすいもので本物ではない」!真理とか本物とか言う物は、時間を経過してからわかる物である」と言われた。  (社)障害者武道協会の顧問をお引き受けいただいたお礼に参上しこの上ない師事を受け、感謝の念に耐えない。    世界拳法会連盟 会長大橋千秋





世界拳法会連盟会長 大橋千秋

1 件のコメント:

  1. 村井正直先生がご逝去されて1年になるのであろうか。先生の追悼本がわたしの手元に届いた。その一節に
     司馬遼太郎が、「日本には、坂本龍馬、中岡慎太郎以来ろくな人物は、出ていないと思ったら、現代日本に村井正直がいた。」と称した人物こそ社会福祉法人わらしべ会の創設者の村井正直医学博士である。
     とあった。誠におしい人物をなくしたものである。
                      大橋千秋

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