戦国の乱世において「和の道」「平法の剣」を極めた塚原卜伝の「一の太刀」は、相手と一体化した技を超越した剣であった。私は、鹿島新当流については、全く無知であるが「一拍子の太刀」が現在の居合道につながっているのでは?と勝手に思っている。塚原卜伝の弟子に居合道の開祖林崎甚助が居る事も想像を掻き立てた。さらに、新陰流の上泉伊勢守信綱の活人剣など武士道の原点的な精神性、思想が産み出されていると思うとワクワクする。殺人の剣の道を進む中で人を活かす剣、平和、和の剣、「平法の剣」を追い求めたところに「武士道の原点」が見える。最近、戸山流居合道を藤川憲治先生から手ほどきを時々受けている。興味を引いたのは、一足一刀の剣でないところである。例えば、左足を出し抜刀し右足を踏み出し斬り下すところだ。鹿島新当流の「一拍子の太刀」(勝手に想像)を髣髴させる。
わたしは、武道必修化が平成24年度から完全実施されるが単に「メン、コテ」「背負い投げ、受身」を教えるのでなく武道のもつ日本伝来の心に触れる授業をしてもらいたいと考える。
世界拳法会連盟 会長大橋千秋
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