「スポーツ社会学」2011年6月13日
学籍番号 311303 大橋 忠幸
・ Sportの語源
ラテン語のportare(ものを運ぶ)に由来したもので、deportare(悲しい精神状態を捨てる)がフランスに渡り、仕事・生活から離れる、楽しい感情を発散させるものであれば何でもDesporter(ものを運ぶことをやめる)とされ、16世紀イギリスでsporteと表記になり、戸外で楽しまれるゲームや気晴など幅広くスポーツとされていた。その後17~18世紀にsport表記せれるようになった。
・ ホイジンガとカイヨワ
遊戯性をホインジガは一つの自由な行動、非日常、完結性と限定性と考え、カイヨワは自由な行動、分離した活動、絶対負けるなどの絶対がない=不確定な活動、遊びは消費のみであるといった非生産的な活動、ママごとなどのルールのある活動、ビンをロケットとして遊ぶ漫画のような虚構的活動として考えた。遊びの配分をアゴーン(競争)アレア(機会)ミミクリー(模擬)インリクス(眩暈)を単純か複雑かの度合いで表にした。
・ 俗としてのスポーツと聖としてのスポーツ
俗としてのスポーツは自然発生的な営みとされ、娯楽といった生活との関係性がありながらも競争的・競技的な要素も含む。聖としてのスポーツは王位継承等に関わって、競技結果により神々の意思を占うなど祭競技大会から、次第に豊穣と平和を祈る祭典競技会となり神への奉納としての要素をもつ。古代ローマでは市民の不満をそらす為に俗としてのスポーツが行われ、古代ギリシャの古代オリンピックは聖としてのスポーツと言える。
・ 現代スポーツ特有の最大の性質
現代スポーツ特有の最大の性質と言えるのが数値化による記録万能主義である。勝利至上主義の社会であるいま、人を最も納得させることが出来るのが驚異的な象徴概念と言える記録であり、すべての特質を支えるものこそ記録化なのである。この記録万能主義により、記録を管理するために官僚組織化やすべてを計測し数値化する数量化が進んでいる。
・ 国際競技力向上の推進の主旨
国際競技力向上の推進の主旨としては、世界で活躍するトップレベルの競技者の育成強化であり、そのために運動能力の高い競技者を低年齢時代から発掘・育成し(ジュニアエリートプラン)、更にその中から編成していく競技者育成システムを持つ。競技団体だけでなく、地域スポーツ施設の整備など行政や地域等と協力し、常に世界を意識した若年層からトップまでの強化・育成について一貫性のあるシステムが重要である。
・ テレビスポーツ番組の製作者側の選択基準
製作側としてはイベントの大きさや認知度など見世物としての価値をもつスペクタル性、最後まで結果を予測できないようなドラマ性、シナリオとしてのプライバシー情報などマスコミ関係者の特権といえるプライバシー性、生である事の価値や同時的体験の欲求など即時性を持ったライブ性の4つが選択基準となる。初・史上など記録万能主義に乗る。メディアとは現代社会の中心的価値を認め合う場でもあるが洗脳的要素もあると言える。
・ スポーツジャンルの経済性
スポーツの発展には豊かな経済的基盤と社会知識の成熟が必要とされ、そのような社会は体力の生産と楽しみの為に消費を行う高度大衆消費社会であり、宣伝・広告が重要なマーケティング戦略となり、メディアが拠点となる。このことから、現代スポーツは政治的パワーと経済的エネルギーを受容とすることによって高度化と大衆化に分化しながら膨張した巨大メディアモンスターといえる。
・ スポーツ行動様式
行動様式の基準を示すものがスポーツ規範である。参加資格規定やスポーツ場面で守られるべき競技規則などの法的規則とフェアプレー精神やスポーツマンシップと言ったスポーツ状況において望ましいとする行動基準である道徳的規範の2つにスポーツ規範は分けられる。目標達成の為にスポーツ規範の中で合理的な行動を行う技術や合理性をもつ技術を選択的に構成し目的にあった状況を生み出そうとする戦術や戦略も行動様式といえる。
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