2009年9月10日木曜日

海上自衛隊の特殊部隊での死亡事故! 「武道必修化」の課題:指導員!!


文部科学省の「武道必修化」と今回の、この報道を考えてみたいと思います。  
 自衛隊員の徒手格闘術(日本拳法)での養成過程で入れ替わりで16人を相手に稽古中に死亡したことを知ったときに「武道必修化」に伴い同じ事が起きないかと心配しました。
 私たち毎日稽古している者(子どもたちも)にとっては、30分くらいの打ち込み稽古は、日常茶飯事に行っていることは、前回Blogで書きました。また、指導員に問題があることも述べました。
 今回の指導員は、剣道初段で少林寺拳法初段と記事にありましたが私は、段位では、ないと思います。わたしは、大学時代剣道四段、拳法五段でしたが大学時代の私のほうが未熟な指導者で危険な指導者であったと考えています。もちろん経験は、大切ですが大切なことは、「節度と分別ある心をもった指導員」である事です。私は、決して強い選手では、ありませんでした。19歳や20歳で剣道四段などと言うと「人格が優れ、強い」と思われがちですが全くの思い違いで試合では、負けてばかりでした。フランスのNiceで九段範師を授与されましたが二日まえの稽古で「小外刈り」を失敗し左足首を痛め夜は、眠れないほどでした。そのわたしが生徒がケガをすると「集中していないからだ!根性がない!」と叱咤するわけです。ここまでは、許されるとしこれ以上のことがあっては、いけないわけです。この分別は、徒手格闘術の稽古をたくさん積んだから段位が上だからと言うものではなく「心の修練を積んだ者」が指導者と言えると思います。「初心者指導員」と言うべきものです。私の推測では、上段への打撃のあと転倒し頭部を打ったのが原因では?(全く知らないのであくまで推測)と思います。順番に多くの選手に掛からせる「掛かり稽古」は、決して悪いものではなく指導者のちょっとした気配りかと思います。日本拳法も決して危険なものでなく「掛かり稽古」も危険なものでないことを理解していただきたいと思います。
 この様に武道必修化のなかでも「剣道をするものが武道をするとは言わない!武道は、異質のものである」と述べられた新田一郎先生(東京大学教授)の言葉を深く考えてみる必要があると思います。
                                  世界拳法会連盟会長 大橋千秋
PS:拳法会は、日本拳法とは、異なります。

1 件のコメント:

  1. 武道必修化が決まり学校で同じ事件が起きないか心配です。指導者は、大切です。また、実技に主眼を置かず武道哲学、武士道、歴史などに主眼を置いたほうが良いと思います。

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